ルネサンス時代(一般的に15世紀と16世紀)には、数々の科学的発見のおかげで、オリーブオイル作りの技術の機械化がより進みました。
古典期時代からオリーブの実は、ギリシャでの考古学的発掘調査で見つかった数々の乳鉢、粘土やテラコッタの壺の中に入れて手で潰していました。古代エジプト人は大きな丸い石を使い、窪んだ石の内側でオリーブを潰していました。油は溝を伝い、接する空洞に滴るようになっていました。真の革命はてこを使った圧搾です。大きな石の重さで木材が下がり、繊維を織り込んだ圧搾用のざる容器の上でオリーブの実をペースト状にします。当時の歴史家によると、ギリシャ人による木製のスクリュープレスが革新的な発明と考えられています。
かの有名なアルキメデスは、輻のある車輪という古くから伝わる方法の代わりに、垂直スクリューを地面と軸受けのついた天井部に固定し、逆ねじをいれる方法を発明しました。大きな棒でスクリューを一定の方向に回すと、柱が上げ下げできる仕組みです。スクリューを回して柱を押し下げると、複数の棒が 入り、オリーブが完全に圧搾されるまで圧力がかかるようになっていました。
剪定は長期間にわたり行われていました。昔は毎年復活祭の時期に合わせ、エルサレム入城の日に教会に持って行くオリーブの果実と小枝を選んでいましたが、この風習は今日も続いて います。
手摘みによるオリーブの収穫(イタリア語で brucatura)は早熟の実をとる11月末から始め、熟成の遅い実の収穫時期と聖ルチア祭にあたる12月13日までには終わらせていました。